自閉症児のトイレトレーニング

息子のこと

自閉症児がトイレが苦手な理由は個人によって異なりますが、

いくつか一般的な理由が存在します。

息子は5歳10ヶ月の今、やっとどこでもトイレができるようになりました。

出かける時にも一番ネックだったのがトイレ問題。尿意を催す度に、トイレに走ってオムツを履かせてさせていましたが、場所によっては嫌がることもあり、なかなか大変でした。もう5歳なのにまだオムツが必要という現実…。

保育所でも尿意を催す度に先生がトイレでオムツに履き替えさせて排尿が続きました。保育所では特に騒がしい環境が後押しして、なかなかトイレで落ち着いてできませんでした。

もう保育所卒業までずっとできないんじゃないかという覚悟までしていました。

なぜトイレがそんなに苦手なのか?理由は?

過敏による音や感触へ苦手意識

感覚過敏または感覚低下: 自閉症スペクトラムの一部の児童は、トイレの環境や感覚刺激に対して過敏または低感度な反応を示す場合があります。例えば、便座の感触や音、臭いなどが不快に感じられるため、トイレへの抵抗が生じることがあります。

変化への抵抗

  自閉症の特徴の一つに、予測可能性やルーティンの重要性への強いニーズがあります。トイレに行くという新しいルーティンや環境への変化に対して、児童が不安や抵抗を感じることがあります。

息子もそうですが、とにかく「最初」や「変化」が苦手で、慣れるのにとにかく何でも時間がかかります。トイレだけに限らず、変化が苦手という理由もあると思います。

コミュニケーションの困難

自閉症スペクトラムの児童は、言語や社会的なコミュニケーションのスキルに課題を抱える場合があります。トイレに関連するコミュニケーションや意思疎通の困難さが、トイレトレーニングの障壁となることがあります。

保育所でもトイレトレーニングを始めた頃から、隣からジャーと流す音が聞こえるとビクビクしていたそうです。何が嫌なのか、何が怖いのかを本人が言うこともできず、言葉による説明も難しいため、意思疎通の困難も、本人には不自由だったと思います。

運動制御の困難

自閉症スペクトラムの一部の児童は、運動制御や身体的な調整に困難を抱えることがあります。トイレでの適切な姿勢や身体的な動作を維持することが難しいため、トイレトレーニングに苦労することがあります。

男の子の場合は女の子の場合と少し異なる理由がある

男の子の自閉症児において、トイレが苦手な理由は女の子とは異なる場合もあります。

  1. 立ち小便の難しさ: 男の子は立ち小便をする必要があるため、適切な姿勢や尿のコントロールが必要です。自閉症スペクトラムの一部の男の子は、姿勢の保持や尿の方向制御に困難を抱える場合があり、トイレトレーニングに苦労することがあります。
  2. トイレの社会的なルールへの理解の困難: 男の子は公共の場でトイレを使う際に、社会的なルールやマナーを理解する必要があります。自閉症の特徴として、社会的なコミュニケーションや規則の理解に課題を抱えることがあるため、トイレの使用に関する社会的なルールを理解するのに困難を感じることがあります。
  3. センサリーの感度や調整の困難: 男の子もトイレの環境や感覚刺激に対して感度や調整の困難を抱えることがあります。便座の感触や音、臭いに対して過敏または低感度な反応があるため、トイレに抵抗を示すことがあります。
  4. コミュニケーションや言語の困難: 男の子の場合も、自閉症スペクトラムの特徴であるコミュニケーションや言語の困難が関与する場合があります。トイレに関連するコミュニケーションや指示の理解、トイレの利用に関する意思疎通の困難が、トイレトレーニングの障壁となることがあります。(※男の子の自閉症児それぞれの個別の状況によって異なる場合があります。)

自閉症児のトイレトレーニング

スケジュールを作る

トイレトレーニングのために一定のスケジュールを作ることが重要です。特定の時間帯や習慣的なルーティンを設定し、定期的にトイレに行くことを促すことで、排便のリズムを整えることができます。

息子の場合は保育所に通っているため、トイレへ行く時間はおおよそ決まっていました、朝は起きてから、夜は寝る前に必ず行く。という新しいルーティンを作る必要があります。

最初はトイレに入ることすら嫌がっていたのですが、最初は10を数えるまで、トイレにいることを目標にしました。座るのではなく、まずはトイレの中にいる。というのを目標にしました。

すごくスモールステップですが、無理矢理やってしまうと怖がる期間が伸びてしまう恐れがあるので、ここは辛抱強くひたすら毎日の練習でした。

慣れてくると、次はこちらを使用しました。スリーコインズで購入した男の子用のトイレアイテム!

550円商品でしたが、こちらがどれだけ役に立ったか…。

流すボタンがないので、息子は安心してできました。次のステップはこちらで数ヶ月…。

これを使って、トイレの中で、できるようになってきました。

(人気商品で、よく品切れになっていたそうです。現在は店頭では見かけません)

視覚的なサポートをする

イラストやシンボルを使ったトイレの手順や流れを視覚的に示すことで、児童が理解しやすくなる場合があります。トイレに行く前やトイレ中に使用する手順表やポスターを作成し、視覚的なガイドを提供することで支援することができます。

トイレが苦手な理由のところで、コミュニケーション困難を書きましたが、その解決の一つが視覚的アプローチです。一連のやり方を動作で教えたり、保育所では息子のために絵カードで順序をトイレに貼ってくれたりしました。

適切な刺激を与える

児童が排便を行うために適切な刺激を与えることも効果的です。快適なトイレ環境を整え、座る位置や姿勢、トイレットペーパーや便座の感触などに配慮することが重要です。また、排便時にリラックスできるような環境作りのために、好きな本を読んだり、リラックスできる音楽を流したりすることも有効かもしれません。

トイレに、子どもの好きなアニメのキャラクターや、乗り物の写真を置いて、それを定期的に変えていました。すると「あ!また絵が変わってる!」と小さな発見を楽しんでいました。

こちらは息子の好きなフランスのアニメ「Oui Oui」です。

姿勢を保持するためには、足がブラブラ浮いていると、踏ん張れないため、足を置く踏み台も用意しました。こちらもスリーコインズさんで購入。本当色々お世話になりました。

子ども用便座の感触にも慣れるため、まずはトイレではなく、リビングの椅子に置いて単に座る練習から始めました。まずは普通に座る→お尻を置いて座る→トイレで座る→お尻で座るという、これもまたスモールステップで何度も習慣化しました。

ただ、こちらはもっと小さい子が対象年齢なので、息子は体重からしてオーバーでしたが…。

正確な指示とポジティブな強化

わかりやすく、具体的な指示を与えることが重要です。トイレに行くタイミングやどのように座るべきかなど、具体的な指示を与え、成功した場合には褒めたりご褒美を与えたりすることで、ポジティブな印象強化を行います。

今まで、スモールステップが成功した時は褒めてあげて、自信をつけさせてあげました。すると本人も「にこっ」と笑顔を見せてくれました。

だんだん慣れてくると、逆に大袈裟には褒めず、当たり前の様にスルーして、また次のステップが成功した時に褒める。これを繰り返し続けていくとトイレに行くことがごく自然に変わっていきました。

ただし、児童の感覚や個別のニーズに応じたアプローチを選ぶことが重要です

予定では4歳くらいにオムツは取れるかなと思っていたのが、あっという間に6歳目前。

あまりに長くかかり、心折れそうな時もありましたが、子どもなりにゆーっくり慣れていっています。

その子に合わせたアプローチで、時間がかかるかもしれませんが、できるようになる時期を待ってあげましょう!!

参考になれば幸いです。読んで頂きありがとうございました☆

コメント

タイトルとURLをコピーしました