自閉スペクトラム症・独り言の対処

息子のこと

こどもは、民間のこじんまりした療育にも週一通って、市がやっている療育センターにも、月1でSTに通っています。

こちらは医師もいて、大きな子ども病院みたいな感じです。STでは、毎回言語療法士さんと遊んでます。

完全にワンパターンになっていて、パズルやいろんなおもちゃもある中、プラレールでしか遊びません。

プラレールがなかったら、部屋をでて探しにまで行ってしまいます。

私はこの月1のSTで、療法士に色々質問したり、相談します。

今回は独り言について。

独り言が多い理由

反復に心地よさを感じる

慣れない場所や、環境に不安やストレスを感じた時に、同じフレーズを何度も繰り返すことによって安心する、あるいは心を落ち着かせるためにやっているケースがあります。

息子は独り言の声がでかく、保育所から外まで聞こえるくらい張り上げて聞こえます。

もっと幼い頃に、保育所の先生に言われたのが

大人は自分に合わせてくれるというのを知っているので、自分から関わってくることもありますが、子ども同志で遊ぶことはイレギュラーな面も多く、関わりあうのが苦手なようです。

確かに、見ていても感じていました。

保育所では「○○ちゃーん!」と言って急に年上の子に持ち上げられたり、トイレが怖くて練習している時も、いきなりわざと横から水を流す子もいたりで本人にとってはビクっとする場面は日常茶飯事だったと思います。

そのためか、保育所では落ち着かせる手段として、集団から離れてぼっちになったり、独りでブツブツ電車のアナウンスを反復したりして、自分を落ち着けているようです。

反射的に思ったことが口から出る

耳から聞こえるテレビの音、アナウンス、人同志の会話や、好きなアニメのキャラクターが目に入ってきた時に、アニメの場面を声に出したりする。

急に唐突にアニメの場面を喋りだすことがよくあります。

息子はフランスの子どもアニメをよくみているのですが、くまのぬいぐるみや看板がチラッと目に入ると、アニメを思い出してベラベラをセリフを口に出したりします。

全く関係のない場面でいきなり喋り出したりしますが、おそらく私が気づかないところで、何かを見たり聞いたりしているんだど思います。電車のアナウンスはしょっちゅう大きな声で発します。

実際電車に乗ってるときや、歩いてる時も意味不明なことを大きい声で喋るので、通行人によく振り向かれます。「何語喋ってるんだろ‥?」とか呟かれます

電車に乗る時は本当に気を使います。

うちは車がないため、電車が主な移動手段ですが、声のボリュームは気をつけたいところではあります。

他にも、思ったことを口に出す例としては、失礼・相手を気遣うなどができずに、

おばあちゃんに「顔がシワシワ!」など見たままを口に出してしまったりすることもあるようです。(うちのこはまだそこまで話せないですが)

自分の頭を整理するため

発達障害に限らず、普通の人でも「明日は…これとあれがいるな」とか「あれ?ここの場所だったかな?」など小声で言ってしまうことがあると思いますが、自分の頭を整理しようとする時や手順確認に、口から出ることがあります。

ASDの問題は、声のボリュームの調整が難しいことです。

「人目を気にすることが苦手」」「他者視点」の弱さのゆえに、大きな声で言ってしまうことも多いのです。

独り言対処法1

別に集中できるものを与える

療法士さんから、「暇な時に、よく独り言言ってませんか?」と言われて。

たしかに保育所は加配の先生がいても、先生が忙しすぎて、ずっと息子の横にいる感じでもないし

連絡帳アプリに、その日の写真が載っているけど、ドッジボールやその他のチームプレイには不参加なんだろう、いつも全く写真の中にいないことがほとんどです。

コミュニケーションもとりにくいし、保育所は息子には楽しくないところかもしれません

言葉が苦手な息子が唯一はっきりと発する言葉、それは

「保育所いかない!」ですからね。

独り言を減らすには、暇な時を極力減らすべく、熱中できる、代わりになる何かをわたす。

絵カードを用意して、声のボリュームをコン トロールするよう本人に伝える。

とのことでした。

本人が熱中すると言えば、電車かiPad。

電車は熱中はするけれど、横目で見てたりしてちょっと集中力なんかとは別のような感じです。

タブレットで塗り絵をしてみたり、簡単な学習に集中をシフトするのが一つの方法だそうです。

声のボリュームをコントロールする練習をする

先日、駅のホームで歌っている発達障害であろう中学生くらいの女の子がいました。

付き添いの人が「電車が来たら、歌うのはストップだよ。と念押ししていました」

ちゃんと自分でやめていました自分でコントロール出来ているようです。

ただ、まだ幼児である息子の場合はこれだけではなかなか抑えることができません。

「ちょっと静かにして」他の客さんも乗ってるからね」などの抽象的な言葉では理解しにくいようです。ちょっとや少しの度合い、他のお客さんが乗っていたらなぜダメなのかという明確な理由がわからない場合が多いからです。

実際に目に見える形として、声の大きさをグラフにし、1=心の中(無言)2=内緒話

3=普通 4=大きい 5=叫ぶ

という度合いを、実際に声に出しながら声のボリュームの出し方を練習します。

声のものさしはこちらからダウンロードできます。「声のものさし」と検索しても出てきます。

声のものさし表|特別支援教育「すぐに使える!プリント+ビデオクリップ」
大きな声を「ゾウさん声」小さな声を「アリさんの声」、声の大きさを5段階にした「声のものさし」ポスターです。

さらに、「病院では」「レストランでは」「駅では」というそれぞれの場所で声のものさしを見せながら「電車に乗る時は1の声だよ」などを伝えると良いです。

できたら褒めて持続させる

声のものさしを使わなくても「大きい声を出さない」を持続できなければなりません。

そのためには「できている」ということを褒めることが大事です。特にうちの息子もそうですが、ASD児は褒めて伸ばすことがとても大事です。静かにできていたら、その時に「ちゃんと静かにできているね、いいね!」という声かけも繰り返し続けてやっていきます。

ただし、褒められたいがためにわざと大きい声をだすような場合もあるので、褒める時は、本人が意識して努力している行為を褒めることが大事です。

注意点

「独り言」はASDの特性上、どうしても出てしまうものです。

止めると、逆にパニックを起こしたり、更なるストレスを貯める恐れがあるので、「声のボリュームを下げる」ことをまずは練習していく必要があります。

自閉症の子どもを育てていると、やはり、学ぶのが相当ゆっくりだな‥と感じることがものすごく多いです。もちろん成長はしていますが、親も根気がいるので、早い効果を求めてしまうと疲れてしまいます。

そして、「静かにする」だけでなく、場所によっては大きい声も出していいということも伝えると良いと思います、何かと禁止ばかりが重なると、これもストレスになってしまう恐れがあります。

最終的には、「場所や状況に応じて判断する」ということがゴールかと思います。

社会的行動をきちんと伝え、子どもの将来に備えたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

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