先月末、8歳の重度自閉症の息子と一緒に、韓国・釜山へ2泊3日の旅に行ってきました。
以前からブログを読んでくださっている方は、「よく韓国行くなー」と思われるかもしれませんが、実は私は昔韓国に留学経験があり、友人もいるし言語もわかるので、ちょっと近場で海外となれば、毎回韓国になってしまうのです。
私にとってはどこまで予定通りに行くか、旅行の持ち物、段取り、色々と神経すり減らします。それなのに趣味である旅行はやめられない‥
結論から言うと、「完璧」ではなかったけれど、「行ってよかった」と思える旅になりました。この記事では、南浦洞周辺のおすすめスポットや、重度自閉症の息子と過ごしたリアルな体験を、記録として残しておきます。

南浦洞の街歩きと宿泊したホテル
まず着いた日はホテルの界隈である南浦洞をウロウロしました。前回来た時は西面という場所にホテルをとりましたが、今回は変えてみました。
泊まったホテルはホテルフォーレプレミア南浦です。
すぐ前が地下鉄に続く地下道の出入り口で、チャガルチ市場もすぐそこ。
地下鉄では、チャガルチが1番近いですが、南浦との間に位置するので、どちらで乗り降りしても大丈夫です。
子ども用にエクストラベッドも用意されてありました。なんせ南浦洞なので、食や物に不自由なく、着いてすぐ観光できます、
ロビーにはソファやマッサージチェアがあり、朝食はお粥がたべられるレストランもありました。
かなり便利、きれいでまた利用したいホテルです。
猫カフェでのひととき
前にも書きましたが、最近息子は猫にはまっています。
韓国には猫カフェがけっこうあり、調べてみるとホテルの近くに3件もありました!
私が今回行ったカフェはAtti catです。チャガルチ7番出口から292m。

日本の猫カフェと同様、夏休みってのもあって、子どもが多かったです。
入り口でスリッパに履き替え、大人10000w子ども9000wを支払い、冷蔵庫から好きな飲みものをとって、2時間制です。
オーナーの方も親切でした。

息子はへっぴり腰で猫が近づいて来たら逃げるのに、なかなか帰ろうとせず、2時間楽しんでいました。

犬の鳴き声が苦手な息子には、ほどよい距離感のある猫が心地よいようです。
次の日も「猫ちゃん、行く」と言ってましたが、2泊の短い滞在では猫の旅になってしまうので、却下となりました。
南浦洞とチャガルチ市場

南浦洞は釜山では有名な場所で、九州から船でくる日本人観光客も多く、そこら中で日本の方を見かけました。

釜山国際映画祭が行われる場所でもあり、キムタクをはじめ、いろんな俳優さんも来ていた場所です。
息子は果物屋を見つけるなり、梨に目をキラキラさせていました。大きなな梨した。
特大梨3個で約1200円くらい。

その梨を買って、釜山の魚市場チャガルチへ
刺身や魚料理が有名なので、刺身のピビンバを食べました。
コチュジャン混ぜて食べますが、息子には無理なので、代わりに醤油をかけて食べました。

美味しかったー。メインだけじゃなく、色んなおかずやスープまでくるのが嬉しい!

さっき市場で買った梨を、贅沢にかぶって食べたいました。
そんなこんなで1日目終了。
ホテルの立地が良かったので、着いてからすぐ観光できました。

ロッテ百貨店のキッズカフェ
2日目は、朝からロッテ百貨店へ行きました。こちらもホテルから徒歩。
6階と7階に、キッズスペースがあり、室内で遊べます。

6階のキッズカフェに行きました。
子ども20000w大人5000wでコーヒ付き。
ゆっくり座りたくて、今回はちょっと幼い子も多かったドクターバランスへ来ました。
7階の方が、よりアスレチックが高度で、小学生以上の子が多い印象でした。次回はここへ来てみたい。
息子はなんせ中身はまだ2.3歳なので、見た目にも幼い方を選択。
こちらへは、釜山滞在中2回来ました。
息子には大いにリピありな場所だったようです。
車を運転できるアトラクションがあったので、誘ってみたが興味なし。
「お母さんが乗りたいから付き合って」な感じで
2人で乗りました。私の前に息子が乗って、アクセル踏んでもらいました。

列をなしていたくらい人気だったけど、息子はリピなしでした。
ちなみに、夢中になったのはこれ!

このくるくる回るやつ。ボールの上にひょいと乗り、回るのを楽しむ遊具ですが、ほとんどこればっかり‥
すごく広いスペースなのに、2時間これで遊びそうな勢いでした。
さすがにもったいないやろう!と思い乗馬へ誘導

前のモニターを見ながら、動く馬のアトラクション。最初は警戒して乗りたがなかったけど、係のお姉さんに手伝ってもらって、トライ。5分間乗って、やっぱりさっきのボール遊具に戻っていました。
私はカフェスペースに座って、息子が見える位置からアイスコーヒ飲んでいました。
私は2時間チケットを買いまいしたが、もし現地人だったら1日券買ってずっといるかもです、
キッズカフェってありがたい。
ロッテ百貨店とロッテマートは併設されています。

お土産はマートの方で買うのがおすすめです。

最近韓国の友人に教えてもらった、辛ラーメンのトゥーンバ。辛いパスタみたいで中毒性あり。
日本では一部のセブンイレブンにカップ麺で売っているらしいですが、なかなか見かけません。
ハマります。
白瀬文化村(ヒンヨウルムナマウル)
影島というところにある、海沿いの壁画スポットです。
いつからあった?と思うくらい最近存在を知りました。最近はこの影島(ヨンド)も開けてきておしゃれなカフェなどもたくさんあるようです、
朝からバスに乗りました。

南浦洞6番出口(ロッテ百貨店の向かいの道路に出る)からは、6.7.71.508番のバスに乗ると着きます。約15分くらいで、近いです。バスも次々くるので、来たやつに乗りました。
508番は、ちょうど車内アナウンスで「ヒンヨウル文化村」と言ってくれるので、そこで降りました。

バス停降りたら、階段があり、道なりに歩くと海沿いを歩けます。
色鮮やかな階段やオシャレカフェ、映えるとこで写真を撮っていこうと思っていましたが、ここで、息子と母を連れて旅する難しさが!
7月末、34度の気温、階段と坂‥
息子というよりは、71歳の母親がキツくて数分歩いてダウン。
涼しい気候ならまだしも、真夏は難しい。
無理もできないので、少し歩いてまたバス停へ引き返すことに‥
10時には着いていたのですが、まだ店は空いておらず、休憩も出来なかったので、仕方なくバスを待つ。
今思えば、もうちょいバスで上の方まで行ってから下ってくるコースがよかったかな‥
ただ下りでも暑いもんは暑い‥
またいつか、機会があれば来よう。
1人や友人との旅と違って、予定通りに行かないことも予定のうちです。
この旅で8歳の息子が食べれた韓国料理
毎回ですが、韓国料理って辛いものが多いので、子連れの外食は悩みます。ただ、いつもなんとかなってます。

これは、牛肉と野菜のピビンバで、肉も辛くなくて、食べられました。
子どもが食べると伝えると、コチュジャンは別にしてくれたりします。
他には、マンドゥと言う韓国の餃子や麺は辛くなく、息子も食べていました。

みんなが食べるからか、息子が初めて、キムチを指差し「食べる!」と言ったのでびっくり!
初めてのものは警戒するし、まして辛そうなのに‥
水でさっと辛い部分をとって食べさせてみましたが、いまいち味が理解出来ないのか、一口だけでした。
ただ、食べようと思ったことに驚き。
これは、ナクチボックンといって、釜山ではタコ鍋です。これは正真正銘辛い食べ物なので、大人が食べました。これが食べたくて釜山に行ってると言っていいくらいなので、ここでは息子には外で買った海苔巻きを食べてもらいました。

店員さんに、子どものメニューあるか聞くと、えびフライはあるよと教えてくれました。
聞いてみると、裏メニューを出してくれたりもするみたいなので、一度尋ねてもいいですね。
これは最後に空港に向かう前に食べました。
知り合いが連れて行ってくれた、定食屋みたいなとこですが、昼も賑わっていました。

辛そうなものが多いですが、チャプチェはよく食べていて、あとはナムル、ご飯には日本から持参したふりかけかけて食べました。
こんな感じで、探しながらも大人も我慢せずに、食べたいものは食べれて良かったかと思います。
これも、繁華街で食べ物に溢れているところにステイしたのが良かったかな。
自閉症児と釜山旅行で注意すること
釜山は日本から近くて行きやすい反面、人混み・音・匂い・階段など、自閉症児にとって刺激が多い環境が揃っているので、事前に知っておくとかなり楽になります。
混雑と音への対策
南浦洞・ロッテマート・ロッテ百貨店は土日・夕方はかなり混みます。 韓国はBGMや店内アナウンスが大きめなので、ノイズキャンセリングイヤーマフや耳栓があると安心。
実はロッテマートの買い物中に、急に非常ベルが鳴り出したんです、
私は「え?もしかして津波?」
ちょうど日本に津波警報が出ていた日だったので、海沿いの都市釜山にも波がきたか!と思ってしまいましたが、ちょっとしてベルは鳴り止みました、外もなんら変わらずだったので、何かの誤作動だったかもしれませんが、海外にいると想定外のことも十分起こりえます。
なので、可能なら猫カフェや公園など「静かな場所」を合間に入れるとバランスが取れます。
私はホテルが近かったので、猫カフェが終わったら一度ホテルで休んでからまた夕食に出かけるなど、休憩をはさみました。
階段や坂道の多さ
ヒンヨウルムナマウルは階段・坂道が多く、真夏は特に体力を奪われます。
無理に全部回らず、景色がいいところだけ選んで短時間滞在がおすすめ。 ベビーカーやカートはほぼ使えません。
韓国は基本的に坂道や階段が多いのと、道もボコボコしているところが多いです。
慣れない道は結構疲れるものなので、ここでも無理はせずに、行きたいスポットに焦点を当てて行動するのが◯。
匂いと食べ物のハードル
南浦洞や市場エリアは海鮮や香辛料の匂いが強いです。
食事は「食べられるものがあるお店」をチェック。 (ロッテマートやカフェで軽食を買っておくのも安心) 水やお気に入りのおやつは必ず持参。
カフェでは普通に美味しいサンドイッチも売っています。
日本からいくつか本人が好きなおやつやふりかけを持って来て、馴染みのある味があると安心。息子はやっぱり日本から持ってきたお菓子を食べていました。
日本でも売っているクランキーというチョコを買ったのですが、いつもは好きなのに、韓国のは食べませんでした。何か違うの??と思ったのですが、過敏な息子には何か味が違ったのかな…。
韓国のトイレ事情
商業施設は洋式トイレ多めですが、古い建物や公園は和式や紙なしのところもあり。 トイレットペーパーを流せないところも多いです。
ティッシュやウェットティッシュは必須。 ロッテ百貨店・ロッテマートは清潔で安心。
いきなり「トイレ!」と言われると焦るので、百貨店やカフェに入ったら、早めに済ましとくのが安心。

交通手段の選び方
バスや地下鉄は安いですが混雑時は大変。
特にバスは日本よりスピードを出すので振り回されます。笑
ともあれ、地下鉄はぎゅうぎゅうとまではいかないので、旅行者にもわかりやすいし、まだマシです。
タクシーは日本より安いので、短距離は積極的に利用。 南浦洞周辺は車が入れない道もあるので、降車ポイントを事前に確認しておく。
カカオタクシーやUberも使えますが、釜山は予約しなくてもタクシーは捕まります。アプリを入れてましたが、一度も使わなかったです。
予想外のスケジュール変更に備える
自閉症の子は予定変更に敏感なので、 事前に1日の流れを写真やイラストで見せる 。
無理なら「今日はここまで!」と切り上げられる柔軟性を持つ 。
ホテルは観光地の近くに取り、すぐ戻れるようにすると安心です。
実際に初めていく場所はスケジュール通りに行かない事も多いので、イレギュラーが発生しうることも事前に伝えておきました。
体力温存スケジュール
午前に活動 → 午後は室内で休憩 → 夕方少し外出、がベスト。
体力はある息子でも、刺激のせいで疲労することがあります。
猫カフェや室内遊び場を「避難場所」としてマップに登録しておく。
夏だったのもありましたが、やはり子ども向けの楽しい遊び場をリサーチしておくと、安心して楽しめます。
先程の文化村も、景色がよく魅力的ですが、大人向けで、子どもが楽しむアミューズメント的なところとはまた違います。
「旅行楽しかった!」と思い出に残るためにも、子どもが楽しめる場所はスケジュールに必須です。
今回の感想
毎回旅行に行く前は、「行く前はハードルが高い」と思ってしまいますが、実際は工夫しながら息子と一緒に楽しい時間を過ごすことができました。
もちろん、予定通りにいかないことや、暑さ・人混みに疲れる瞬間もありました。それでも、猫カフェやキッズカフェで楽しんでいる息子の笑顔や、三世代で過ごす時間は、何よりの思い出になりました。
「完璧な旅」じゃなくてもいい。
その子にとって快適な過ごし方を見つけながら、少しずつ世界を広げていく——そんな旅ができたと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます!